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新型コロナワクチン接種事業における、薬局薬剤師の想い


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2021年5月から、
私の住む自治体でも新型コロナワクチンの集団接種が始まりました。
かなり急ピッチで進められています。

世界全体が新型コロナの恐怖から抜け出し、
一歩前進しようとしています。
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薬局薬剤師は何をしているの?

新型コロナワクチンの集団接種会場では、
薬局薬剤師はファイザー製コミナティの希釈作業を任されています。

微力ではありますが、私も協力させていただいております。
主に、土日と閉局日に集団接種会場へ赴き、
新型コロナワクチンの希釈をさせて頂いています。


具体的な作業は、
ワクチンの原液に定められた量の生理食塩液を入れ、
ひとり分の摂取量に取り分けるだけの作業です。

作業自体は単純ではありますが、
300人、400人分と日々接種人数が増えているため、
精神的な緊張もあり、すべての作業が終えるころには
かなり疲労感を感じていました。


現在までに3回の集団接種日に参加しています。
最近は手際よく作業できるようになってまいりました。

このお仕事のために、
地域の薬剤師会は2度も実務研修を行って下さいました。
薬局薬剤師の多くは、普段の業務の中で
注射剤の調製作業を行うことはほぼありません。
ですから、事前に実務研修を受けても、当日を迎えるまでとても不安でした。

希釈手順を間違ってはいけない
限りあるワクチンを無駄にしてはいけない

そんな風に思っていたのです。

職種を超えた団結力

薬局薬剤師にとって、注射剤の希釈は慣れないお仕事ですから、
正直言って「不安・不安・不安だらけ」でした。

もちろん責任も重大です。
それでも、薬剤師として
「一人でも多くの人にワクチンを届けたい」
「人手不足なら、協力したい」
という使命感がありました。


不安と緊張を抱えながらも、迎えた集団接種初日。
慣れない手つきの私に、
看護師さんが丁寧に作業の方法を教えてくださいました。

職種を超えて集まった医療従事者全員が
「ワクチンを一人でも多くの人に届けたい」という
使命感・団結力を感じています。

医療従事者のひとりひとりが、
お互いの知恵や技術を教えあい、
効率よく、より正確にワクチンを用意できるようになっています。
回数を重ねるごとに、
参加者全員のスキルが上がっていることを実感しています。

最初は1人で60人分(10本のコミナティ)を希釈できるだけだったのですが、
たった2週間で120人分(20本)の希釈ができるまで
手技が向上してきました。

今後はさらに多くの人へ接種できるよう日々精進です。

個人的には、作業の慣れによるミスをしないよう
注意深く作業する段階になってきています。

人とのつながり

新型コロナワクチン集団接種事業は、
前代未聞の大規模な多職種連携(職種を超えたつながり)が求められています。

これまで薬局薬剤師は在宅医療のチームの一員として、
職域を超えた連携が求められてきました。
在宅医療では、ひとりの患者さんを中心に、
医師・歯科医師・看護師・介護士理学療法士・薬剤師などが連携をとる
というような比較的小さな単位での出来事でした。

しかし、今回の新型コロナワクチン事業は規模が違います。
接種会場へ行って、
初めて会う他の医療従事者の方と一緒に仕事をするのです。

自己紹介もそこそこに、
すぐに作業にとりかかります。

全職種の人間が
「一人でも多くの人にワクチンを届ける」という使命を
感じているからこそ、一瞬で一体感が生まれるのです。


そういった情熱のある方々と共にお仕事ができることは
非常に勉強になります。


看護師さんは希釈もできますし、実際に患者さんに接種できます。
薬剤師にはできない職能をお持ちです。


看護師さんの職能と、バイタリティは心から尊敬いたします。
普段、薬局業務をしているだけでは決して経験できないことです。

患者さんの言葉

最近では、薬局にお越しになる患者さんに
「コロナワクチンを打ってきたよ、これで一安心だよ」
と言ってもらえる機会が増えました。

糖尿病や喘息、抗ガン剤治療中など、
重篤な基礎疾患を抱えている患者さんにとって
新型コロナウィルスの感染はとても危険です。


ですから、そういった方々にもワクチンが届いて、
安心した生活を送れるようになることを実感するのは、
私にとっても、やりがいを感じます。

何事もチャレンジ

新型コロナワクチン接種が始まるにあたり、
ワクチンの希釈作業要員の募集が始まったのは2021年4月中旬のことでした。
正直なところ、この募集に参加するかどうか、とても悩みました。

注射剤の希釈作業は、学生時代の実習でしかやったことが無かったのです。

今の自分にできるだろうか?
失敗しないだろうか?
患者さんや他のスタッフに迷惑をかけてしまわないだろうか?

使命感と不安感の狭間で悩みましたが…
思い切って手を挙げてよかったと感じています。


微力ながらも、
この困難に立ち向かっているやりがいを感じているからです。


何事も、怖がらずに、
ゆっくり勉強してみれば案外すんなりできたりするものだな、と
改めて実感しています。


これからも、少しずつコロナの世界が変わっていく一端を担っていこうと
思っています。


安心して過ごせる世界が再び訪れますように…