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30代女の独身生活ブログ

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優しい音楽 瀬尾まい子著。ちょっとヘンテコな登場人物たちに愛着が湧くお話。


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こんばんわ。昨晩読み終えた本、【優しい音楽・瀬尾まい子著】の感想です。

本書は3話のショートストーリーが書かれています。

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その中でも、【タイムラグ】のお話について。

  1. この設定はつらいよ…
  2. 瀬尾まい子さんの手にかかれば、辛い設定もほっこりな結末

 

【タイムラグ】

このお話は、本書の2つめのストーリー。

主人公の不倫相手の娘さんを預かることになった主人公・深雪。

不倫相手の平太は奥さんと旅行に出かけるために、愛人に自分の娘を預けるのです。

 

🐣は?無理、無理なんですけど。絶対、受け入れられなーい!

 

このお話を読み始めた時、こんな無茶苦茶な設定を受けいれられず、

一回、寝ましたね。

 

🐣瀬尾さん…いかん。それは受け入れられないよ…

 

一晩明けて、冷静に考え直しました。

 

🐣「そしてバトンは渡された」の実績がある瀬尾さんのことだ…辛いドロドロな話ではないかも知れない。

🐣絶対無理、その子に辛く当たってしまうかもしれない…

 

この、気持ちの間で揺れ動く中、そーっと先を読み進めていきました。

 

結果、さすが瀬尾さんです~!

【ドロドロの不倫劇】や【不倫相手の娘への復讐】というような安易な結末ではなく、

きちんと、スッキリとした清々しい優しい気持ちにさせてくれました。

自分の思考の単純さ加減に愕然とします…

 

ドロドロの不倫劇を予想しながらも、

心のどこかで、そうならないことを願いながら、

一気に読み終えました。

 

怖がらずに、最後までお読みいただくことをお勧めします。

大丈夫。しっかり「カッコイイ女性の姿」が描かれています。

 

【不倫を清々しく描く瀬尾さんのワザに感激】

 私は【不倫】の話が大の苦手。

不倫は何がどうあろうと、絶対に許されないし、共感もできない。

どの立場になっても、「辛い」だけ。

不倫は文化ではないんです。

そう思っていた私は、このショートストーリーを始め3行でアレルギー反応が出ましたね。

 

そんな非倫理的な設定の中でも、

瀬尾さんは

子どもの純粋な心を同時に描き、

不倫だと自覚している冷静な女性の心情を描き、

不倫女性が本妻を味方する潔さ良ささえも描き、

私の不倫話アレルギーを吹っ飛ばしてくれました。

 

私にとって「そしてバトンは~」を書かれた瀬尾さんのイメージが

「青春一色」だったので、

その瀬尾さんが不倫を綴るとは思ってもみませんでした。

この結末に、心から救われました…ホッ。

 

瀬尾さんだから、不倫話も最後まで読みましたが。

今後も不倫話だけは手を出せないですね…

読書で心が重くなるのは、避けたいから。

 

【最後に】

他の2話も清々しい優しさにあふれるお話でした。

ぜひ、最初の2ページで「無理!」と言わずに、最後まで読んでみて下さい。

最後には、そんなことすっかり忘れさせてくれる結末が待っていますから…