ゆめのブログ

30代女の独身生活ブログ

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東京宝塚劇場花組公演・アウグストゥス‐尊厳ある者-を観劇してきました


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東京宝塚劇場花組公演【アウグストゥス‐尊厳ある者】を
観劇してまいりました。


世界史の基礎知識が全く無い私が、
アウグストゥス‐尊厳ある者-】を観た感想を綴ります。

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ストーリーが難しい

アウグストゥス‐尊厳ある者-】を初めて観劇した時は、
うーん…ストーリーがよく分からない(;O;)
それが率直な感想(スミマセン)でした。

私はこの度東京宝塚下劇場で2回目の観劇となります。

豪華絢爛なお衣装と、
柚香さん率いる花組のパワーに圧倒されて、
1回目は内容があまり頭に入ってこなかったのです…(恥)


それでも宝塚大劇場公演は十分楽しかったのですが…
さすがに2回目の観劇となるとお芝居の内容が理解できました。

アウグストゥス‐尊厳ある者-】を理解するには、
2回以上観劇することをオススメします(笑)

ローマ史上初の皇帝となり、「尊厳者」を意味する“アウグストゥス”の称号を贈られたオクタヴィアヌス帝。彼はいかにして、志半ばで死したカエサルの後継者となったのか?
カエサルの腹心・アントニウスや、ブルートゥスらとの対立の果てに、「パクス・ロマーナ(ローマの平和)」の境地に至った若き英雄の姿を、フィクションと史実とを織り交ぜて描く。
紀元前46年。政敵ポンペイウスを討ち、ローマに帰還したカエサル凱旋式当夜。ユリウス家の邸では、カエサルと敵対していた貴族たちとの和解の宴が催される。そこに現れた招かれざる客…それは、今は亡きポンペイウスの娘・ポンペイア。彼女は無謀にもカエサルに斬りかかり、父の仇を討とうとするが、ユリウス家の末裔であるカエサルの大甥・オクタヴィウスがそれを阻止する。オクタヴィウスは、ポンペイアを赦す事こそ真の和解の印だとカエサルに訴え、彼女を助けようとするのだが…
宝塚歌劇団公式HPより

権力・権力・権力

古代ローマの時代に限らず、
権力争いがテーマになる作品は多いですね。

ロミオとジュリエット」や「ウエストサイドストーリー」も
結局は、権力争いに巻き込まれた男女の恋愛ストーリーですし。

今回の【アウグストゥス‐尊厳ある者-】は、
【権力争い】というテーマが色濃く描かれた作品でした。

腹黒い男、カエサル

一樹さん演じるカエサルが絶対的な権力(独裁者)となったが、
あっさりとブルートゥスに暗殺されてしまう。

その後継者争いが、ストーリーのメインテーマになっています。

表向きには共和制を謳い、市民に平等を与えると言いながら、
実は心の中は「独裁政治」を行おうとしていたカエサル

ー樹さんの演技力たるや、素晴らしい!
てっきり私も民衆と一緒になって「カエサルは英雄だ!」なんて思っていました。

オクタヴィウス(柚香さん)に、
「共和制などあるはずないだろう」「私は独裁者になるのだ」
「盟友ポンペイウスは私のことを独裁者だと言った、だから決裂した」
と話すシーンでは、度肝を抜かれてしまったのです。

え~!?カエサル、ダメな奴じゃん(;O;)

実際、歴史上でもそうだったのです。
自分の思うままに元老院の機能・権威を低下させ、
権力を自分に1点集中させようとしていたのです。

なぜ、人は地位が欲しくなってしまうのかしら…?
永遠の謎だと思います。
いつの世も、「権力」や「肩書」に踊らせている人がいるのです。
そして、そんな「権力好きの人」は、たいてい失脚してしまう。

ナポレオンもそうだったと記憶しています。

実はイタイ男、アントニウス

カエサルの後継者争いで頭角を現すのは、
アントニウス(瀬戸)・オクタヴィウス(柚香)・ブルートゥス(永久輝)。


ブルートゥスはあっさりアントニウスに殺されてしまいます。
劇中では、「ブルートゥスは英雄カエサルを暗殺した悪者」として
民衆から見放されてしまうので、
後継者になるのは難しかったのでしょう。

民衆から見放されたブルートゥス(永久輝)は
アントニウス(瀬戸)にあっさり殺されてしまいます。

え?アントニウス(瀬戸)さん…無慈悲ですね…
アントニウス(瀬戸)はかなりの野心家だったようです。

しかしこのアントニウスと言う男。
実は、可愛い婚約者(音くり寿)がいながら、
クレオパトラ(凪七瑠海)に一目ぼれしているのです。

クレオパトラの心を離すまい、
自分の女にしようとカッコつけている一面があったようにも感じました。

クレオパトラと共にエジプトへ帰って、
いきなりエジプト王になっちゃうんですから。

ローマの権力者になりたかったのか、
クレオパトラの夫として生きていきたかったのか、
エジプト王としての権力が欲しかったのか、
ただクレオパトラを心から愛していただけなのか…

何がしたいのかよく分からん、アントニウスよ。

クレオパトラに出会ってから、アントニウス
権力と恋愛感情に飲み込まれ、自分を見失っております。

瀬戸かずやさんがアントニウスを演じられているので、
個人的には応援したいと思ったけれど。

いや、どう見ても冷静さを欠いている…イタイぞ、アントニウス

アントニウスの心の迷いが瀬戸さんの演技から伝わってきました。
さすがです。

冷静な男、オクタヴィウス

一方、学識のあるオクタヴィウス(柚香)は、
カエサルの死後も冷静です。

ブルートゥス(永久輝)の罪を断罪するのではなく、
「なぜ、ブルートゥスはカエサルを殺めたのか?」と
理由と知りたいと思っていたようです。

それなのに、野心家で我を失いかけているアントニウス(瀬戸)が
暴走しまくって、ブルートゥス(永久輝)を殺してしまう。

しかも、アントニウス(瀬戸)の暴走は止まらない。
エジプト王となったアントニウスは同盟国ローマへ攻撃する暴挙に出ます。

ローマ対エジプトの戦いは、実質エジプトが負けてしまう。
戦がエジプト劣勢になった機を見計らって、
クレオパトラの側近たち(和海しょう)が
船を引き換えさせてしまっていたのです。

エジプトはローマと仲良くしたかったようです。
アントニウスクレオパトラの恋愛寸劇には付き合っていられない、
と言わんばかりに、クレオパトラの側近(和海)は常に冷静でした。

そしてアントニウスは自暴自棄になってしまう。

自暴自棄になったアントニウス(瀬戸)に対しても、
オクタヴィウス(柚香)は優しく言葉をかけます。

アントニウス、一緒にローマへ帰ろう」と。

優しいね~。
落ち着いてるよね、冷静だよね、オクタヴィウスさん。

フィクションもある

現在上演されている【アウグストゥス‐尊厳あるもの】のストーリーは
フィクションもあるそうです。

歴史の中では、アントニウス自死せず、
ローマに残した婚約者(オクタヴィウスの姉)と一方的に別れ、
クレオパトラと結婚します。

そのことを口実に、オクタヴィウス率いるローマは
エジプトと戦争をするようです。

歴史の中で、オクタヴィウスも戦争しまくっていたようです。

見ごたえのあるお芝居

ストーリー展開が早く、
登場人物が多いので、
本作品をサクっと理解するのは難しかったです。
(少なくとも私は…ですが)


瀬戸さんの退団公演ということもあり、
何度か劇場へ足を運ぶ機会があるので、
しっかりお芝居の内容を理解して楽しめそうです。

何度も観劇して、やっと「あぁ、そういうことね」と
知的好奇心を満たすのも楽しいかも知れません。