【月組東京宝塚劇場公演】今夜ロマンス劇場で を観劇。12年ぶりの月組公演観劇で衝撃を受ける。
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なんと、私、12年ぶりに月組公演を観させていただきました。最後に観た月組公演は龍真咲さんのトップお披露目公演の「ロミオとジュリエット」でした。
久しぶりに月組公演に足を運んだ理由は「今夜ロマンス劇場で」を観て観たかったから。映画も観ていないし、興味はあったのです。
いっちょ、久しぶりに月組をみてやろうじゃないですか♡と思い立って行ってまいりました。
月城かなとさんの魅力
月組がノーマークで近況をあまり存じ上げなかったこともあり、フラットな気持ちで観劇ができたことが新鮮でした。誰が上級生?とか、成績の上下は?とか、誰がトップ路線?とか何も知らない状態で、純粋に月城さんを拝見したとき…
なんて誠実な演技をするジェンヌさんだろう♡
と感じました。
台詞ひとつひとつを丁寧に発しておられる姿がとても印象的です。台詞は聞きやすいですし、礼儀正しさが溢れているのです。いわゆる3拍子(歌・演技・ダンス)揃ったタカラジェンヌさんなのですね。
月城さんは華の95期生ですから他の同期生たちがあまりに目立ちすぎて埋もれていたのかも知れません。
豪華絢爛な豊作の95期生と言えば、柚香礼・礼真琴・水美舞斗・朝美絢・愛希れいか・実咲凛音・妃海風ときたら、月城かなとさんまで辿り着けないですよ…ホント、スミマセン。
トップ路線街道を猛進している同期生に囲まれて、月城さんは地に足を付けて愚直に芸を磨いてきた印象を受けました。(もちろん、他の95期生もとてつもない努力の先に今の栄光を手に入れているはずなのですが)
月城さんという逸材がいたとは…!95期、すごすぎる…!!!
恥ずかしながら、本日月城さんの魅力に気づくことができて良かったと思います。なんでも観に行ってみるものですね~
今夜ロマンス劇場で(ネタバレあります)感想
さて、作品の感想です。これもまた事前情報収集をせずに観劇したこともあり感激と感動はひとしお。
お洒落で素敵なストーリーでした。
映画の世界から現実世界に飛び出してきてしまったお姫様・美雪と映画監督志望の青年・牧野のラブストーリー。完全フィクションではありますが、「本当に愛する人と一緒にいることの大切さ」を改めて考えさせられるお話でした。
美雪と牧野はお互いに惹かれあっていても、触れることができない。触れてしまうと美雪は現実世界から消えてしまう、という設定です。
さてあなたならどうしますか?心から愛している人、その愛は相手にも伝わっているし、相手も自分を愛してくれているのに触れることができない状況だったとしたら…
私はお芝居を観ながら、うーんと(心の中で)唸ってしまいました。難しいですね。
愛する人はずっと若くて出会った頃のままなのに、自分だけが年を重ねていく現実を受け入れられるだろうか?自分はずっと愛せていても、相手に愛されていると思えるだろうか?
相手と対等にいられるかどうか…自信ないなぁ、と感じました。
本ストーリーでは、牧野と美雪は触れ合わずに愛し合い続け時を重ねる決断をします。牧野が高齢になり死の間際で初めて美雪に触れ、一緒にこの世を旅立つのです。
素敵です、素敵すぎます。愛ってそういうことです、きっと。そう思います。
典型的な日本映画の展開かな、という気持ちも否めないですがやはりシンプルに愛し合う二人が最期まで添い遂げる結末は嬉しいです。
昨今の韓国ドラマもディズニー映画も「まずは独りで生きていくこと」を前提としたうえで、その横にパートナーを選ぶかどうか、みたいな展開が多いように感じます。本作品を観て、久しぶりに純粋に愛し合う二人を描いたストーリーに感動しました。
ねじれかけた心に清い水がすっと流れるような感覚にさせてくれる作品でした。
暁千星さんの門出と鳳月杏さんの安定感
暁さんの本公演出演は本作品が最後でしょうか?このあとは「ブエノスアイレスの風」に出演し、星組へ組替えになる暁さん。
星組への組替えは素晴らしいことですが、去る月組はどうなってしまうの~?と思う気持ちもあります。おそらく、きっと、たぶん、2番手スターのポストが待っているのでしょう。
暁さんが星組と月組で掛け持ちしてくれたらいいのに…と謎の発想が出てきてしまいました笑。
それほど暁さんのダンスは輝いていたのです。頼もしい限りです。星組にはぴったりの逸材であることは間違いありません。
ただ、もう少し暁さんのいる月組を観ていたかったなという気持ちもありますね。12年ぶりの月組観劇なので、私の眼にはかなり新鮮に映ったのかも知れませんが。
それでも、月組にはレジェンド・鳳月杏さんが居ます。
名実ともに手に入れた安定のチナツさんが居れば、月組は安泰です。月城さんのひとり任せにはならないでしょう。鳳月さんが月組全体の魅力に深みを与えてくれる存在です。
風間柚乃さんを始め下級生の成長を期待しつつ、もうしばらく鳳月さんの魅力も爆発させてほしいと思います。
学びの多い月組
12年のブランクがある故、月組の下級生事情を全く知らない私。まだまだ掘り出す魅力がありそうです。
思い返せば、月組にガッツリ通っていたのは真琴つばささん時代が最後です。霧矢大夢さんの「エドワード8世」と龍真咲さんの「ロミオとジュリエット」をほんの少し観に行った程度ですから。
ここ最近は完全に花組と宙組にうつつを抜かしていました。何事も分散が必要です。ひとつのことにのめり込みすぎると、チャンスを逃しますからね…
広く色々なチャンスに触れることの大切さを改めて実感し、東京宝塚劇場を後にしました。