ゆめのブログ

30代女の独身生活ブログ

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【カキフライが無いなら来なかった】独り言の世界は楽しい。


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【カキフライが無いなら来なかった】を拝読いたしました。


文筆家・せきしろさんとお笑い芸人・又吉直樹さんによる共著作。
日常生活を、自由律俳句で表現している作品。


是非、一度はこの本を読んで「ふふっ」と笑っていただきたいと思います。
そんな想いを綴ります。

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日常の小さな思い

日常生活では忘れ去られてしまうような、ふとした疑問や、
何気ない行動を自由に文章にしているだけの作品です。

「これどういう意味?」なんて熟考しながら読む作品ではありません。


日々、浮かんでは消える想いが自由律俳句で綴られています。

本書の自由律俳句のなかには、
あ~わかる、わかる、
そういうこと思うときあるわ~と
くすっと笑ってしまう句もあります。

例えば

  • バスタオルは無い小さいタオルで拭く
  • 「草分け的存在」もっと良い表現はなかったのか
  • 便座はおそらく冷たいだろう

頻繁に考えることはあっても
日々の生活の中に埋もれてしまうようなこと。

言葉にするほどのことではないと思っていましたが、
せきしろさんと又吉さんが代弁してくれているようです。

ひとり好きは妄想好き

「大みそかの夜カラーボックスを買ってる人がいた」の項。
みそかのホームセンターでカラーボックスを買う人について考えている
せきしろさんのエピソードが書かれています。


べつに大みそかにカラーボックスを買ったっていいじゃないか?
しかし、大みそかは家族と談笑しテレビを見て過ごす日ではないのか?
今日はカラーボックスが安売りなのか?

と、妄想をふくらませるせきしろさん。


誰が何を買っていたって自分には関係ないじゃないか、
と思う反面、ついつい
「え?なんで今それ買うの?安売りなの?大晦日の夜にひとりで組み立てるのか?」と
余計なお世話な妄想をしてしまう。



これはひとり好きの特性ではないか、と思います。
せきしろさんや又吉さんが、
どの程度ひとり好きなのかは定かではありませんが…


少なくとも、この私も普段から
レジで前に並んだ人のかごを見て、
「あ、料理はしないタイプか。スナック菓子多すぎだろう」、

深夜の時間帯に外を出歩いている人を見れば、
「なんでこんな時間にフラフラしているんだ、コンビニは昼間に行っておきなよ」とか、

峠の車道を歩いている人を見ると、
「いやいや、どこに向かってるんだ。この先もバス停は無いぞ」、


などと、余計なお世話的妄想をが膨らんでいくクセがあります。
決して言葉にはしないけれど。
お店を出たら、その人が見えなくなったら忘れてしまうのだけれど。

考えを巡らす、それはひとり身の特権

せきしろさんや又吉さんのように、
日常生活の中のささやかな出来事に思考を巡らすのは
ひとり身の特権だと思うのです。


家族も含め、大なり小なり組織という集団の中で生きていると、
自分以外の他人のことで頭を使う時間が増えてしまいます。


自分以外の誰かの気持ちを考えすぎるあまり、
自分が普段何を考えているのか、について考えなくなってしまうことも多々あるのです。

ひとり身であれば、嫌でも「自分との対話」をする時間ができてしまう。
そういう自分の思考を巡らす時間こそ、
至福の時だと私は思っています。

「カキフライが無いなら来なかった」
ただそれだけのシンプルな気持ちを忘れずに、
これからもひとり時間を愉しみたいです。

ひとり身には欠かせない異性の友人

世間では、変わり者と言われることが多いという又吉さんには、
女性の幼馴染がいるといいます。
あだ名は「ヒラ」さん。


小学生の時、宝物を探すためにスコップで公園の地面を掘り出す又吉さんを
好奇の目で見るのではなく、手伝ってくれたヒラさん。

ヒラさんにとって、又吉さんは「変な子」ではなかったようです。
又吉さんとヒラさんは大人になっても、交流があるそうです。

ヒラさんが結婚をしても、
交流は何となく続いている。

そんな風に、
「自分を否定しない友人」「ただ一緒に穴を掘ってくれる友人」は、
ひとり好き人間にとっては、かけがえのない存在ですよね。


私も小さいころから、心許せる人が少ないから。
数は少なくても、「なんとなく交流のある異性の友人」は
ひとり人生に安心感を与えてくれるのです。

自分を否定しない人、自分に気づいてくれている人が
この世の中に存在している

そう思えるだけで、ひとり人生は安心、安心。

この本の読み方

本書【カキフライが無いなら来なかった】は、
最初から最後まで一字一句逃さずに読み込むスタイルはオススメできません。

週末の夜、パラパラっとめくって
開いたページだけ読む。

そして、フラフラと次に目にとまったページだけを読む。
「くすっ」と笑えるエピソードを読んだら寝る。

そんなスタイルで読んでみることをおススメしたいです。
日中、フル稼働して興奮気味の脳みそにすーっと入り込んで鎮静させてくれるような作品でした。


最後に

書評というほどの内容は書けなかった


電車で爆睡してしまった。
大口開けていたようだ。

マスクがあってよかった

これが、今日の私の自由律俳句。