ゆめのブログ

30代女の独身生活ブログ

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白衣を脱いで、患者さんになってわかったこと。通院の旅。


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薬剤師だって受診します。

 

患者さんと先生との関係を知り、

転院したり、紹介状を書いてもらうために、

どんな苦労や手間があるのか…

実際に経験してみると色々あります。

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患者さんの苦労を知る

 

薬剤師、患者になる 

 

大学病院に3ヶ月に一度定期受診をしている私。

 

低用量ピルを処方してもらうために。

 毎回、生理のたびに月経前症候群に悩まされています。

 

下腹部の重い痛みと、眠気、なによりも精神的に不安定になるため、

仕事もプライベートもパフォーマンスが悪くなるのです。

この状況が月に一回のペースでやってくると、

いちいち物事が前に進まず、

さらに月経後の仕事量が増える悪循環に陥ります。

 

この状況を打破するために、

思い切って町のクリニックさんを受診。

 

白衣を脱いで、

患者としてクリニックに受診するのは…

やっぱり緊張します。

 

 

街のお医者さん

 

始めて低用量ピルを処方してもらったのは、

町の婦人科クリニックさんでした。

 

仕事を終えてから診察へ向かうので、

クリニックも診療終了間際の時間帯に受診することになります。

 

診察時間も短くなるし、

先生もスタッフさんも「え…今から?」と思うのではないか、

と心配になります。

 

なので、問診は簡潔に終わらせようと思いました。

月経前の症状を伝えるときは、可能な限り具体的に。

 

生理が始まる前から生理2日めまでの期間は、

  • とくにお腹の鈍い痛みが辛く、10分も立っていられない。
  • 常に調剤台に手をついて深呼吸しなければいけない状態。
  • 前の晩から9時間眠っても、一日中眠い。
  • 数分座っただけでも、深い眠りにはいってしまうような感覚になる。
  • 周囲の人の発する音が気になり、イライラしやすい。
  • 物を置く音、足音、パソコンキーを打つ音が気になって気になって仕事に集中できない

 

できうる限り、具体的に伝えました。

 

✖痛い 

鈍い痛みや重い痛み

 

✖眠い 

9時間眠っても日中眠い

 

✖イライラする 

〇周囲の人の生活音が気になりイライラする、普段は気にならないのに。

 

といった具合に。

 

結局何が言いたいの?と思うような患者さんは、

私たち薬剤師にとっても困りもの。

何をして欲しいのか、どの症状に困っているのか、

分からなければこちらも対処に困ってしまうのです。

 

医師の反応

 

こうした私の訴えは完全な不定愁訴であり、

相談された医師としては

「気のせいです、寝れば治ります」

と一蹴したくなるような、

典型的なオンナのイライラだったのですが...

当時の担当医は、根気よく私の話を聞いてくれた。

 

「うんうん。なるほど。」

たったそれだけなの言葉ではありましたが、

私の方を向いて、顔を見て、

「大変ですね」

「ピル、飲んでみようか」と。

 

はぁ...ピルですか。分かりました。

 

私の感想としては、

さすが婦人科の先生、フェミニストだなぁ

オンナのグダグダ話に付き合っていただけるなんて、

ありがたい限りです。

 

仕事とはいえ、診察終了間際に駆け込んだ私に対し、

嫌な顔せず、話を丁寧に聞いていただけました。

 

素晴らしき、フェミニストDr!

 

私は安心して、低用量ピルを開始することになりました。

幸いにも、今のところ、大きな副作用もなく、

平穏な日が訪れました。

 

転院

 

一年間、町の婦人科クリニックに通っていたのですが…

担当医の臨時休診日が増えるようになってきたのです。

先生自身も体調を崩されてしまったようでした。

 

いつの間にか、フェミニストドクターは引退してしまったのです。

 

仕方ないので、

いっそほかのクリニックに転院しよう!と決意したのは良かったのですが…

そう簡単にはいかない現実。

 

もとの担当医に紹介状を書いてもらえないまま、

担当医が引退してしまったため、

他のクリニックでは紹介状のない新規患者さんを受け入れられない、とのこと。

 

そりゃそーだ。

今までどんな治療を受けてきたかわからない患者に

 

低用量ピルが欲しいんです

なんて急に言われても、

副作用が出た時の責任も取れないし、

もっと大きな病気(子宮筋腫とか、子宮がんとか)が見つかっても、

対応に困るのだと思います。

 

患者の治療背景が分からないのに、

無責任に薬を処方できない、と言うことなのでしょう。

 

大学病院へ

 初診でのクリニック転院先が見つからず、

大学病院への受診を決めました。

 

大学病院は、紹介状ナシの新患さんには初診料5000円がかかるんです。

大きな病院に受診するにもお金がかかるのか…

 

このまま生理のたびに悩まされるのは嫌だな…

 

仕方ない、背に腹は代えられないと思い、

5000円を払って、大学病院の受診を開始しました。

 

大学病院の診察時間はとても短いです。1~2分がいいところ。

それなのに、待ち時間は1時間

散々、順番を待ったにも関わらず、

ゆっくり時間をかけて話を聞いてもらうことはできません。

 

数分の診察時間にダラダラ話してはいけません。

というか、意味がありません。

 

  • 月経前症候群なので低用量ピルをもらっていました
  • 今のところ、足のむくみ等体調不良はありません
  • 月経前症候群の症状は緩和されています
  • 引き続き、処方してください

以上。終わり。

 

先生はのお答えは、

  • はい分かりました
  • 引き続き処方します

そのやり取りだけで2年、通院しました。

大学病院とはそういうところです。

ゆっくり話を聞いてほしいなら、

町のクリニックさんを探したほうが良いです。

 

再転院

 

現在通院中の大学病院の先生も、

3か月後には転勤になるとのこと。

また、転院をすることに。

 

前回の失敗を反省し、

今回は紹介状を書いてもらうことにしました。

紹介状とは、

自分の治療歴・検査結果・処方内容等の情報を記載した書類のこと。

 

この紹介状があれば、

次に行く病院でもスムーズに治療を進められます。

 

転院を断られることもないでしょう。

次の転院先は中規模病院。

先生や診察の様子は分かりません。

 

またひとつ、勉強になるでしょう。

 

まとめ

私も患者になって思うのは、

患者さんて…大変

 

この事実、薬局薬剤師でもきちんと理解していない人もいるのです。

私のように。

 

病気の治療をするために、

意を決してクリニックへ行ってたのに

さらに、自分の症状を伝えたり、伝え方を考えたり、

検査を受けたりしたのに…

先生の都合で急に受診できなくなったら、

新しい病院を自分で探して、

たくさん受診の順番待ちをしたのに、診察時間が数分だったり。

せっかく処方箋をもらっても、

薬局に行って、また待たされる…

外来治療を受けるといっても、時間も手間もかかるのです。

 

頭ではわかっているつもりでも、

実際に自分が患者になってみると、

面倒なことが多いな、と。

薬もらうだけでいいんだけどな…と。

 

 

目線を変えてみると

頭ではわかったつもりのことが、

身につくような感じがします。

 

患者さんの気持ちを理解するには、

自分が患者さんになるのが間違いなさそうです。

 

明日からも頑張ろう。

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