『シャーロック・ホームズ-The Game Is Afoot!-』 ~サー・アーサー・コナン・ドイルの著したキャラクターに拠る~ を観劇して想うこと
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お芝居は「シャーロックホームズーThe Game Is Afoot!-」、
ショーは「Delicieux(デリシュ)!-甘美なる巴里-」
感想
ひとことで申し上げますと、「完璧」。
お芝居ではそれぞれの個性が際立ち、ストーリーも理解しやすい。(有名なストーリーですから当然なのですが。)
娘役トップとして合流した潤花さんについては、「違和感なし!」。宙組のカラーにしっかり馴染み、真風さんのもとで実力を発揮しているように見えます。
私個人的には、モリアーティが大学教授だったことに驚き!あまりしっかり原作を読んだ経験が無かったので…改めて知りました。
観劇日が2021年7月30日だったこともあり、作品のクオリティはかなり高い。全員にそれぞれのお役がしっかり根付いている時期だったと思います。
余談ですが、宝塚の舞台を観劇する時はその時期によって結構舞台のクオリティが変わってきます。その傾向が顕著にみられるのは、トップお披露目公演。大劇場初日と千秋楽では舞台に立つタカラジェンヌの緊張度合いが違う、というか…。
初日の幕が開いたばかりの頃はまだまだ肩に力が入っている印象を受けます。きっと舞台稽古と初日後では舞台に立ってる側の心理状態も違うのでしょう。
客がいるのといないのでは…そりゃそうね。
肩に力の入った状態というのも、ある意味見どころではあるのでそれはそれで楽しいのです。
本題に戻ります。
真風さん率いる今の宙組の体制が続いる今、かなり安定したチームワークになってきているように感じます。トップスター在任期間が長い程、「阿吽の呼吸」が細部まで浸透してきているようです。
さらに場数を踏んだ東京公演は、どんなクオリティになっているのか?と楽しみでなりません♡
このままが続けばいいのに
今の真風宙組は最強だと、個人的には思っています。お芝居にも深みがあるし、それぞれ組子のキャラ設定もできてきているし、下級生に至るまで名前を覚えられるようになってきました。
(トップさんが変わるタイミングは大幅な人事異動により下級生の名前さえ把握できない私…汗)
先ほども申し上げた通り、「トップスター在任期間」が長いほど組の絆や呼吸がぴったりと合っていくのが我々ファンにもよーく伝わってきます。
特に、真風さんの場合には生え抜きの宙組生ではありません。ですから、組替え当初は「真風さんてどんな人?」と組子も宙組ファンも探り探り状態だったと思います。
真風さんが宙組トップスターに就任してから4年めを迎えます。そろそろ成熟した男役トップスターになってきていると感じます。
あまりに良いコンビネーションなので「真風・芹香・桜木」の体制がずっとずっと続いてくれたら…と思ってしまうのは私だけでしょうか?
それでもその日はやってくる
今、まさに宙組は黄金の真風時代に突入しています。個人的には「オーシャンズ11」を成し遂げたあたりから黄金時代に突入したと感じます。
明日海りおさんにも、望海風斗さんにも、もっと遡れば柚希礼音さんにもあった安定の時期。トップスターとしての立ち振る舞いが板についてきて、少し肩の力が抜けてきている感じ。
どんなに難しい作品でも、世界的に有名な超大作でも(エリザベートとか、ノバボサノバとか、ファントムとか…)、トップスターを中心として千秋楽まで走り抜けられる実力がついてきている状態、ですね。
この時が一番いい時なんだよね~、とファンも自覚しております。ただ、この状態は長くは続かないワケです。
必ずやってくる「退団の日」。今まさに刻一刻と迫ってきているのではないか、という寂しさも同時に感じ始めるのです。
もっともっと、真風さんの宙組を観ていたい!と思う反面、組織には新陳代謝も必要だよね…と現実も見ている私たち宝塚ファン。新しい宙組になるのも仕方ない…日々歴史はかわっていくのだから。なんてシンミリしちゃったりして。
今後のこと
真風さんの「その日」は近い、と思いながらその寂しさに気づかないフリをして、東京公演を観劇することになるのでしょう。
真風さんがとても大らかで優しい人柄だから、いてくれるだけで安心なのです。きっとほんのすぐ先の未来には、真風さんのいない新しい宙組時代がやってくるのです。
「ゆく川の流れは絶えずして、しかも元の水にあらず」
最後までお付き合いいただきありがとうございました。