【この本を盗む者は】2021年本屋大賞ノミネート作。私の想像力はどこへやら?
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昨晩、【この本を盗む者は】を読み終えました。
著者は深緑野分さん。
深緑さんは存じ上げていましたが、作品を読んだことはありませんでした。
2021年本屋大賞にノミネートされた作品なので、読んでみることに。
※ただいま、本屋大賞ノミネート作の読了チャレンジ中です。
率直な感想は「?」
せっかくブログに感想を書く!と意気込んだものの、
このストーリーから何を学べばいいのか、分からない…。
すみません。
どうして?
さて、どうしてこのストーリーにはまり込めなかったのか。
理由を考察してみたところ、このストーリーのジャンルと私の相性がよろしくなかったようです。この小説のジャンルは、
したがって、このストーリーを楽しむためには読み手の想像力が大いに求められるのです。
あらすじ
書物の蒐集家を曾祖父にもつ高校生の深冬。父は巨大な書庫「御倉館」の管理を務めるが、深冬は本が好きではない。明日日、御倉館から蔵書が盗まれ、深冬は残されたメッセージを目にする。「この本と盗むものは魔術的現実主義の旗に追われる」。本の呪い(ブックカース)が発動し、街は物語の世界に姿を変えていく。泥棒を捕まえない限り、世界はもとに戻らないと知った深冬は、様々な本の世界を冒険していく。やがて、彼女自身にも変化が訪れて…
本書の帯より引用
よく分からん
この帯のストーリー紹介の分を読んだだけでは、さっぱり意味不明。逆に、ファンタジー小説をあまり読まない私は、そこはかとなく興味を引かれたわけですが…
実際読んでみても、結局最後の最後まで、著者・深緑さんが描くファンタジーの世界にハマらなかったのです。
その理由は、私に「ファンタジー要素」が不足しているためでしょう。映画も、舞台も、現実世界にはありえない空想の世界を設定されてしまうと、頭の中がこんがらがってしまうのです。ファンタジーが苦手なのです。
読書の目的
人々が読書をするにあたっては色々な目的があると思います。
- ビジネスのノウハウを知りたい
- モチベーションを保つ方法を知りたい
- ワクワクした高揚感を味わいたい
- どんでん返しのストーリー展開に驚きたい
こんな感じでしょうか。
私の場合は
- 自分の価値観と照らし合わせて共感したい
- こんなこと思うのは私だけじゃないんだ
という共感のニーズが強いようです。
その悩みわかるわ~、とか
いやいや、それは考えすぎだって~、とか
この立場だったらどうするだろう?、とか、
登場人物と共に悩み、楽しみ、希望を見つけていくのが私の読書スタイル。ですから、ファンタジーの世界では自分の思いを共感させることが困難なわけです。
想像力どこへ行った?
自分の目に見えるもの、自分の経験の範囲内にしか共感できない私。いつからこうなってしまったのかしら?と思い返してみました。
理系大学院生だった私は、【エビデンス】と共に生活していたのです。世の中に起こる現象には必ず科学的根拠があって、数値化され、分析され、論文として発表されている。統計もとられている。そんなエビデンス大好き生活が基盤となって、「目に見えるもの、数値や実体験に基づく思考」が身についてしまったようです。
もう、夢みる夢子ちゃんには戻れなさそうです。
まとめ
こんな現実主義者の私は、深緑野分さんの世界観にハマることができませんでした。想像力豊かな、ファンタジー好きの方にはオススメです。きめ細やかに、ブックカースの世界が描かれています。
たまには自分にハマらない作品と向き合ってみるのもいいかな。